お茶の世界を紐解く8つのギモン

お茶はどうやって生まれたの?

誰がお茶を飲んでいるの?
お茶は、水の次に世界でもっとも飲まれている飲み物です(ということは、世界で1番飲まれている熱い飲み物でもあります)。世界の茶生産量は400万トンを超えていて、これは1秒ごとに130キロ近い量のお茶が生産されていることを意味します。予測によれば、世界中で1秒ごとに2万5000杯のお茶が飲まれているのです。年間消費量にすると、およそ1兆杯です。
熱いお茶が体を冷やすのは本当?
矛盾しているように聞こえるかもしれませんが、熱いお茶を飲むのは、体を冷ますうってつけの方法なのです。理由をご説明しましょう。熱いお茶を飲めば、体温が上がります。体温が上がって汗をかくことにより、体は体温を調節するためのエネルギーを節約できます。アフリカのサハラ砂漠で暮らすトゥアレグの人たちが砂漠の真ん中でお茶を飲む謎が解けましたね!

お茶にはどうしていろんな色があるの?
すべてのお茶はチャノキ(学名:Camellia sinensis)という同じ植物に由来します。茶葉は、収穫後に乾燥させます。空気に触れれば触れるほど酸化が進み、茶葉の色は緑から黒へと変化します。茶葉の色に応じてお茶の色も薄い黄色から赤銅色を帯びたオレンジ色に変わるのです。
お茶を淹れるとき、沸騰しすぎた湯を使ってはいけないのはなぜ?
茶葉を煎じる際は、ぐらぐらと沸騰したお湯ではなく、ふつふつと沸き立つくらいのお湯が最適です。というのも、熱すぎるお湯(90℃以上)は茶葉を焦がし、お茶の風味を損ねてしまうからです。お茶の香りはとても繊細で、水とともに蒸発します。そのうえ、ぐらぐらと沸騰させることで水中の酸素が蒸発してしまうのです。酸素は、お茶の香りを引き出す必要不可欠な要素です。緑茶(グリーンティー)を淹れるときは約70℃、紅茶(ブラックティー)の場合は85〜90℃が適温です。

テインそれともカフェイン、どう違うの?
テインとカフェインは同じ分子です。ですが、私たちの体に作用する方法は異なります。お茶の場合、テインは体内での吸収を妨げるタンニンという物質と結合します。お茶を飲んだからといってコーヒーを飲んだときのようにシャキッと目が覚めることはありません。テインが引き起こす興奮状態は、3〜6時間かけて体内に吸収されるうちに「弱まって」しまうのです。
世界でもっとも高価なお茶は?
中国福建省の武夷山脈原産の大紅袍(だいこうほう)という烏龍茶は、世界屈指の貴重なお茶です。大紅袍は、樹が古ければ古いほど、茶葉の値段も上がります。ときには、1キロあたり125万ドル(約1億2970万円 / 2021年1月調査時のレート)になることもあるそうです! もちろん、これは大紅袍の中でももっとも貴重なものの値段で、もっとお手頃な価格で入手することもできます。お察しのとおり、当然ながら大紅袍の樹は、常に厳重に監視されています。
アメリカ独立戦争の原因が紅茶だったというのは本当?
イギリスで1765年に印紙法が、1767年にタウンゼンド諸法が制定された後、大英帝国の植民地に輸出される紅茶には、重い関税がかけられるようになりました。同じ頃、イギリス東インド会社は多額の負債を抱えていました。課税を逃れた密輸品の紅茶によって、在庫をさばくことができなくなっていたのです。1773年、イギリス政府は茶法を可決します。茶法とは、通常の関税なしに東インド会社が植民地で紅茶を売ることを認める法律です。この茶法の可決が個人商人を破滅させ、アメリカ人の入植者に対する怒りを増長させました。アメリカは紅茶の不買運動を始め、同年の12月16日に60人ほどのボストン市民が300を超える茶箱を海に投げ込みました。「ボストン茶会事件」と呼ばれたこの事件は、アメリカ独立戦争の幕開けを告げたのです。

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